こんばんは、カレントスタッフの岡崎です。

3月は本日3月1日から3月28日までの4週間毎日更新を目指しますので良かったら毎日見てください。

今日は「武士道」と仕事を決めるときの基準 というテーマで書いていきます。

旧5,000円札で有名な新渡戸稲造の著書「武士道」をご存知でしょうか?

「武士道」というタイトルだけ聞くと、なんだか古臭いとか、もう武士はいないとか思われそうですが、世界中で今も読み継がれている名著です。

この本は武士道の中の、「義」、「勇」、「仁」、「礼」、「誠」、「名誉」、「忠義」の7つの精神について書かれています。

武士道を読み終えて、この7つの精神がいずれも、就職先や職種を決める上で重要だと感じました。

なので今回は、7つの精神がどのように重要なのかを仕事と関連づけて書こうと思います。

「義」とは人間としての正しい道、正義を表すものです。 「義」を説明する上で最適なのが、上杉謙信と武田信玄のエピソードです。

上杉謙信、武田信玄、今川氏真の3人はは天下統一を目指すいわば敵同士ライバルでした。

ある時、武田信玄と今川氏真が戦をしていました。

そのとき今川氏真は武田領内へ商人が往来するルートを断ちました。

そのことで武田信玄は塩を手に入れることができなくなりました。

武田信玄が困っていた所、上杉謙信から手紙が届きました。

そこには

「私が信玄殿と戦っているのは弓矢の上であって、米や塩で戦っているわけではない。今後塩が必要ならわが国から供給しましょう」

と書かれていました。

この行動こそが「義」です。

「義」をもっている人は、お金、打算、損得を基準にして行動することはなく、自分が正しいと信じる道を貫きます。

「義」の精神から感じたこと

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「人の役に立ちたい」や「自分の能力を生かせそう」など自分の良心が正しいと思っている仕事内容、職場で働くことが重要です。

決して、お金、仕事の楽さだけで仕事を選んではいけないです。

生きていくだけのお金が稼げないのは問題ですが、損得勘定抜きにやりたいと思う仕事を選んだ方が、気持ちを込めて働くことが出来るでしょう。

そうすれば仕事を続けやすいし、職場やお客さんからも評価され順調にキャリアを伸ばすことが出来ます。

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「勇」とは、義を貫くための勇気のことです。

勇気といっても、ただ、危険を冒して犬死にすれば良いわけではありません。

徳川光圀は「本当の勇気とは生きるべきときに生き、死ぬべきときに死ぬことである。」と言っています。

武士にとって犬死には恥ずかしい行為であると言われていました。

しかし、自分が確信を持っていることに対しては、ためらうことなく命をかけて戦います。

勇をまっとうするためには肉体的強さが不可欠なのです。

義の精神をいくら机の上で学んでも、自分より強い暴漢に怯えて実行できなければ無意味です。

武士たちは精神修行と同時に肉体を鍛えていました。

文武両道を追及していたのです。

「勇」の精神から感じたこと

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーどんな仕事をするにしても体の丈夫さは必要不可欠です。

すぐに休んでしまうようではプロとして働く上では失格です。

一緒に働く上司や同僚にも迷惑がかかってしまいます。

就労移行支援に通う方の中にはなかなか通所できない人がいます。

体調不良?怠けたい気持ち?プライドが邪魔をしている?いろいろと要因があると思います。

そんな時自分の中に確固たる「義」があれば、目指すべき在るべき形のために立ち上がることができるのではないかと思いました。

実際就職が決まりやすいのは、何としても自立したいと思っている人や、なりたい自分像がある人だと感じます。

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「仁」とは、人としての思いやりや、他者を憐れむ心のことです。

弱き者や負けた者を見捨てない心とも言えます。

伊達政宗は 「義に過ぐれば堅くなる、仁に過ぐれば弱くなる。」と言っています。
「義」や「勇」は男性的な強さ、「仁」は女性的な慈悲の心なので「仁」が過ぎると弱くなるという意味です。


「仁」の精神から感じたこと

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「仁」は人の上に立つものの心得です。

人の上に立つものは、下のものを思いやる気持ちがあるから下のものがついてきます。

障害者の場合は思いやりの気持ちを受ける側の立場になることが多いかも知れません。

しかし、障害者の場合でも人の上に立つこともあります。その時は、人の上に立っていることを意識していつも以上に思いやりをもたないと下の人との関係性が悪くなってしまいます。

例えば、自分が就職した数年後に後輩が入社するということを例にして考えてみます。

その後輩は仕事ができません。

そして、すごく生意気です。

でも、ここで怒って、虐めたり、見捨てたりしてはいけません。

そんな後輩でも、思いやりを持って接してみてください。

そうすれば、数ヶ月後には自分の見方になってくれ良い関係性が築けるでしょう。

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「礼」とは他者に対する優しさを型として表したものです。

他者の気持ちを尊重する謙虚な気持ちを型で表すことで「仁」の精神を育てます。

礼の作法も、気持ちがこもっておらず、型だけであれば見抜かれてしまします。
形だけではなく相手を思う気持ちが重要です。


「礼」の精神から感じたこと

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー心で思っているだけでは伝わらないということです。

人との付き合いでも思いやりを行動に落とし込まなければ相手に伝わらないでしょう。

また、就活の面接でも、その会社で働きたい思いがどれだけ強くても、型で表現できなければ伝わらないでしょう。

「仁」を体を使って表現するのが「礼」ということだと思います。

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「誠」とは言ったことを守ることです。
「武士に二言なし」という言葉は、武士道の徳のひとつで「誠」から生まれました。
武士にとってウソをつくことやごまかしは、臆病な行為とみなされていました。


「誠」の精神から感じたこと

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言葉と行動を一致させることは信用を得るために最も重要なことだと思います。

それは、約束を守ることと同意だと思います。

意図的に嘘をつくのは問題外だとして、安請け合いをしないことや、できない約束はしないことなどが現代では「誠」にあたるのだと思いました。

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武士道の「名誉」とは、自分に恥じない高潔な生き方を貫くことです。

武士たちはどう美しく死ぬかを追求していました。

それは同時になんのために生きるかという問い続けるものでした。

「名誉」を語る上では恥の気持ちが重要だと言われます。

恥をかきたくないという気持ちがあるからこそ、人の目や面目などを気にするのです。

しかし、恥の気持ちが良い方向に作用するとは限りません。

恥を恐れるあまり、行動できなくなることもありますし、逆に取るに足らないことでプライドを傷つけられ、腹をたててしまうこともあるでしょう。

「恥」の気持ちをうまく扱えないことは、恥ずかしい行為でだとされていました。

「名誉」の精神から感じたこと

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自分の中に恥という自尊心があるからこそ、自分に恥じない行動がとれるのだと思いました。

自分の信じる「義」に背かないように行動することが「名誉」ということだと感じます。

実生活でも自分に恥じない生き方をしたいものです。

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「忠義」は立場が上の人に対する絶対的な従順のことです。

しかし、立場が上の人の命令が絶対で、奴隷になるということではありません。
「忠義」を重んじる武士は、立場が上の人であっても、間違った考えに対しては、命をかけて己の気持ちを訴えました。

忠義とは強制ではなく、自発的なものなのです。

武士たちは、あくまで己の正義に値するものに対して忠義を誓いました。

「忠義」の精神から感じたこと

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「忠義」を尽くすと言いますが、立場が上の人の言うことを忠実に聞くということではありません。

忠義を尽くすことの前提として自分の信じる「義」と使える人の「義」が一致している時のみ「忠義」を尽くすのです。

就職活動においては、社長の挨拶や、スローガンなどから就職先の会社が目指しているものと自分が目指しているものが一致しているかを事前に確認しましょう。

そうしなければ、自分のやりたいこととのずれが出てきてしまい長く働くモチベーションが続かないのかなと思いました。

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「武士道」の7つの精神といっても、人それぞれ基準が全く違うことでしょう。

基準が違っていたとしても、自分が正しいと思った「義」忠実に生きるため「忠義」を尽くすという考え方は個人的に好きです。

「義」を人の体に例えると骨のようなものです。

骨がしっかりしていないと、いくら筋肉をつけても生かすことが出来ないし、間違ったところに筋肉がつくとケガをしやすくなります。

「義」がしっかりしていない状態では、 途中でやる気がなくなったり、熱意がないから周りの人の協力が得られなかったりで、何をやっても上手くいかないと思います。

なので、まずは、自分の「義」(正しいと思うこと)について自問自答することをお勧めします。

「義」がしっかりすることで一貫性を持った行動ができるようになります。

一貫性がある行動を続けていると人間としても一目置かれ、協力してくれる人も増えていきます。

堅苦しい内容になってしまいましたが、「武士道」の7つの精神を参考に、各々がいい仕事について充実した社会生活を送れることを願っております。

最後まで読んでいただきありがとうございました。